男女別の離婚理由(令和2年度司法統計から)

 こんにちは。東京都中央区日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

 本日は,「男女別の離婚理由」について説明をします。

 「令和2年度の司法統計」によると,夫婦関係調整調停事件(離婚調停)の申立て理由のランキングは,男女別に次のとおりです。

 なお「不明」の結果は,除外しています。

 

【参考資料:家事 令和2年度 19 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所|司法統計】

 

  • 女性(妻)の離婚理由

1位 性格が合わない

2位 生活費を渡さない

3位 精神的に虐待する

4位 暴力を振るう

5位 異性関係

6位 その他

7位 浪費する

8位 家族を捨てて省みない

9位 性的不調和(性の不一致)

10位 家族親族と折り合いが悪い

 

  • 男性(夫)の離婚理由

1位 性格が合わない

2位 その他

3位 精神的に虐待する

4位 異性関係

5位 家族親族と折り合いが悪い

6位 浪費する

7位 性的不調和(性の不一致)

8位 暴力を振るう

9位 同居に応じない

10位 家庭を捨てて省みない

 

男女ともに,もっとも多かった理由は,「性格の不一致」でした。大恋愛の末折角家族になったわけですが,結局これが理由となるとは,何とも皮肉な話です。

 

つぎに多いのが,女性(妻)は,「生活費を渡さない」(後述する法律上の離婚原因の一つである「悪意の遺棄」(民法770条1項2号)になり得ます。)という金銭的問題,男性(夫)は「精神的な虐待」といった内面的な問題です。理由は異なりますが,ともに夫婦の関係性が色濃く出た結果となっています。

 

また,「性的不調和(性の不一致)」を男女ともにあげていますが,この問題は,夫婦間だけではなかなか解決することが難しい問題です。

 

ちなみに,民法770条1項は法律上の離婚原因をつぎのように規定しています。

① 配偶者に不貞な行為があったとき。

② 配偶者から悪意で遺棄されたとき。

③ 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。

④ 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

⑤ その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。