事実婚と法律婚の違いと同棲カップルの権利について
2024/02/09
日本において、恋人同士が婚姻することなく一緒に生活する事実婚と、正式に婚姻届を提出し法律的に夫婦として認められる法律婚が存在します。同棲カップルにとって、法律婚と事実婚の違いが重要な意味を持ちます。本記事では、事実婚と法律婚の違いや、同棲カップルが持つ権利について解説します。
目次
事実婚と法律婚の定義と違い
事実婚とは、法律的な手続を取らずに2人が一緒に暮らすことを指します。通常、この2人は結婚に関する契約書を交わすことはせず、財産や相続についての法的な保護も受けられません。 一方、法律婚とは、法律的な手続を経て認められた婚姻関係のことです。配偶者関係に基づく法的な権利や義務がクリアに定義され、財産分与や相続などの問題についても法律上の保護があります。 最近では、事実婚も社会的に認められるようになってきていますが、法律上においてはまだまだ認められていない問題があります。例えば、贈与税や相続税など、税金面での不利益があることが挙げられます。また、配偶者同様、財産分与のルールがクリアになっているわけではなく、関係解消時の問題も生じます。 事実婚と法律婚は、その定義により、法的な権利に対する保護の程度がまったく異なります。法律上の不利益を回避するためには、法的手続を踏むことが求められます。法律事務所での相談や手続を行うことで、ご自身に最適な選択肢を見つけることができます。
同棲カップルが得られる権利と制限
同棲カップルが得られる権利と制限について、日本の法律では様々なルールがあります。同棲カップルは、婚姻とは違い、法律上の特別な扱いや権利がありません。例えば、法定相続人として認められたり、配偶者固有の権利を有することはできません。 しかし、同棲カップルが得られる権利もあります。たとえば、居住する住居に関しては、同棲カップルが共同で契約を結び、共同で賃貸借契約や住宅ローンを組むことができます。また、パートナーシップ制度が導入されている自治体もあり、登録することで法的な制度上の扱いが得られる場合もあります。 一方、同棲カップルには制限もあります。たとえば、配偶者に相当する者(特定離婚制度)として法的手続を行うことはできません。また、法定相続人として認定されることはできません。したがって、相続においては法定相続人の中での配分が優先され、パートナーが遺産を相続することはできません。 以上より、同棲カップルにはいくつかの権利と制限が存在することが分かりました。法律事務所では、同棲カップルに関する法律の専門情報提供や、契約書の作成等のサポートを行っています。
同棲カップルが受けられる保護
同棲カップルは婚姻していないため、婚姻をしているカップルと比べて法的な保護が少ないという問題があります。しかし、同棲カップルでも受けられる保護があります。例えば、共同生活が長期にわたっている場合、婚姻関係の解消後も民法により相手の生活費の扶助を求めることができます。また、知的財産権法に基づいて、特許権や著作権の権利者が死亡や加入先変更等により権利を放棄した場合、同棲カップルの利益を保護するために代理人として申請することができます。さらに、交通事故や労災などの賠償請求において、同棲カップルでも被害者として請求することができます。同棲カップルの権益保護には制度面での改善も必要ですが、法的には上記のような保護が受けられるため、知っておくことが大切です。
事実婚の国内外の現状と法整備の動向
事実婚とは、法律上の手続を行わずに事実上の夫婦関係を継続しているカップルのことを指します。このようなカップルが増加する中で、国内外での事実婚の法整備の動きが注目されています。海外での事実婚には、例えばフランスでは法的に相続権や贈与税が承認されています。一方、日本では、法的な効力がないために、相続や離婚に伴う問題が引き起こされることがあります。このような状況に鑑み、法務省は、事実婚に関する仮設的な制度設計の議論を始めています。今後、法整備が進展し、より多くのカップルが望む事実婚が法的に承認される可能性があります。当法律事務所は、このような動向について常に情報を集め、最新の情報を提供することで、クライアントの問題解決を支援していきます。
同棲カップルが抱える問題点と解決策
同棲カップルが抱える問題点としては、財産分与や相続、事実婚に関する法的な問題が挙げられます。また、同棲生活の継続や突然の別れによる住居問題、共同生活におけるルールや家事分担の不一致も問題となることがあります。 こうした問題を解決するためには、専門家に相談することが必要です。法律事務所では、相続や財産分与に関する問題を解決するための手続きや、事実婚を認めてもらうための申請、同棲生活におけるルール作りやトラブル解決のためのアドバイスなど、専門的なサポートを提供しています。 同棲カップルは、将来的に結婚を考えている場合もあります。その場合には、事前に婚前契約を締結することも検討することができます。これにより、財産分与や相続に関する問題を未然に防ぐことができます。 同棲カップルが抱える問題点は多岐にわたりますが、法律事務所での専門的なサポートを受けることで、スムースな解決が可能です。
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弁護士 濵門俊也
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